こんにちは
千と千尋の神隠しの中でハクは湯婆婆の命令で姉の銭婆からハンコを盗んで瀕死の重傷を負っていました。
すぐに千尋から草団子を押し込まれ事なきを得ましたが、いったい銭婆のハンコとは何だったのでしょうか?
湯婆婆はなぜそれほど、そのハンコを欲しがったのでしょうか?
たんなる、ハクへの嫌がらせ?
いやいや、そこにはしっかりと理由があるはず。
今回はそのハクが盗んだハンコと湯婆婆がなぜそこまでして銭婆からハンコを手に入れたかったのか解説しましょう。
ハクが銭婆から盗んだハンコ
作中に出てくるハンコは千尋の掌に収まるほど小さく、大理石のような石材に文字が彫られているものでした。
文字の形は日本語とも中国など漢文にも当てはまらず、朱肉がなじんでいるように使用した後も見受けられました。
どうやら日常的に使うしなみたいですね。
どう盗んだか定かではありませんが、賢いハクのことですからまじないをした隙に拝借したのでしょう。
ハンコにかけられた呪い
ハンコを盗んだハクは帰ってきた時には命からがらの状態でした。
千尋が忍び込んだ湯婆婆の部屋に窓から強引に入ってきて、血まみれで床にのたうち回っていました。
千尋が何かを思い出し、河の主からもらった草団子を口にねじ込むと、黒いミミズのような虫を吐き出しました。
いっしょに見ていた釜じいは「こいつだ!こいつが腹を食い破っていたんだ」と叫び、千尋は慌てているうちに踏みつけてしまいました。
呪いは呪術的なものではなく、ハンコを盗んだものの体内に侵入し苦しめるものだったみたいですね。
ハクは龍の姿ともあり口に含んだのでしょうが、人間だったらどうしたのでしょうね。
銭婆から盗んだ魔女の契約印
このハンコ、設定では魔女の契約印とされています。
契約と言うこともあり、誰かとの結ぶ際に使うものでしょうけど。
そもそも魔女の契約は、すべて呪いの契約でもあります。
魔女の呪いの契約は、相手を使役し、その代わり力を分け与えるという、契約者にとってもろ刃の契約です。
では、そもそもなぜ同じ魔女である湯婆婆は姉の銭婆からハンコを盗んだんでしょう?
湯婆婆が銭婆の魔女の契約印を欲した理由
銭婆と同じく魔女である湯婆婆も同じように魔女の契約印をもっています。
作中でも、書類にハンコを押す姿も見受けられましたが、だとするとわざわざ他人の契約印を盗むのは一体どんな理由でしょうか?
銭婆の契約印の力
魔女は自身の力でも相手に魔法や呪いをかけることが出来ます。
魔女にとって魔法の道具は、自身の魔力を注いだもので、ものによっては強力かつ自身にさえペナルティが発生する可能性があります。
魔女自身、悪魔などを使役しいしているため、自分の意志と関係なく使用されては困るのです。
銭婆の契約印は湯婆婆と同じく相手と契約し、使役するものである可能性があります。
湯婆婆のハンコと銭婆のハンコの違い。
湯婆婆が銭婆のハンコを欲しがったところから、銭婆のハンコは湯婆婆のハンコの力より強力で、しかも用途が違うことが予測されます。
湯婆婆は従業員のカエルたちなど、油屋で働く従業員たちや弟子として雇ったハクとの契約に使っていました。
作中ラストでも、契約書を燃やすシーンがあることからも湯婆婆のハンコの力は相手を使役、拘束する者みたいですね。
代わって銭婆のハンコですが、作中では使われたシーンが書かれておらず推測になりますが、盗んだものを〇す力を持っていたことからも、相手を使役・束縛するだけではなく、生殺与奪さえ奪う力のような殺傷力の強い魔力が施されています。
そのことからも契約対象を使役したりする際も時には命すらも奪う力がある模様です。
釜じいいわく「あの魔女は、湯婆婆よりおっかねぇぞ~」と言う言葉からも、生かすだけでなく〇す目的があると予測できます。
銭婆の力を欲する湯婆婆
湯婆婆にとって姉の銭婆は目の上のたん瘤です。
魔女としての力も上で、自身の部屋に紙人形が潜入したことや、大好きな坊がネズミに変えられたことさえきづけません。
ある意味、けっこう湯婆婆は魔女としては力が弱いのかもしれません。
配下も人間ではなく、カエルやナメクジの女郎などといった虫けらばかりですし。
湯婆婆にとって銭婆の力は本当の魔女の力なのかもしれません。
ハクに銭婆のハンコを盗ませた理由
湯婆婆がハクに銭婆のハンコを盗ませた理由は
ずばり銭婆の魔女として力を欲したからでしょう。
銭婆に至っては噂と違い落ち着いていたたたずまいでしたが、魔女として力があることもあり恐れられているのでしょう。
力をひけらかすそぶりは見せませんでしたが、いざとなればいつでも湯婆婆の首を取れるため、湯婆婆も常に警戒し、ハクをよこし魔力のハンコを盗ませたのでしょう。
よ~く考えてみれば湯婆婆も従えるものがカエルやナメクジなんて、ある意味、魔女としても情けなさもあります。
ご拝読、ありがとうございました。