「ジブリが買収された!」
この報告に多くのジブリファンとアニメファン、もとい日本国民全員が驚いたであろう。
この知らせは悲報なのか、吉報なのか?
どちらにせよ、日本を代表するアニメ制作会社「STUDIOジブリ」は、自社HPの報道資料やX(旧:ツイッター)にて日本テレビ(日テレ)との子会社、株式の譲渡を承認している。
日本テレビ、スタジオジブリ買収
日本テレビはスタジオジブリの保有する株式42.3%を所有、それにより筆頭株主であるとともに、議決権を所有することとなった。
日本テレビは自社から役員を派遣し、アニメーション映画・美術館・テーマパークの運営に専念すると発表。
日本テレビはさらに「スタジオジブリの自主性を尊重する」としている。
買収の理由は経営難か?
気になる買収理由だが、これは日本テレビとスタジオジブリを双方の話し合いの上で行われたと思われる。
スタジオジブリは、世界でも有数のアニメーション制作会社だ。
近年、ピクサー作品がディズニーに買収されディズニープラスなどで配信されている。
またディズニーがピクサーを買収した際75億ドル、現日本円で(2023年10月)149円、あら換算でいくと1兆円近くで買収されている。
マーベル、スターウォーズに関しては約40億ドルで買収されている。およそ6000億円による
上記の作品と比べやはり、日本語アニメともなってどんなに評価されてもパイは少ない。
業界関係者の間では、この日本テレビが買収した株式はおおよそ数百億とされ、仮に日本円で500億円とすると3.5憶ドル程度しかない。
日テレがジブリを買収した理由
蒸気を考えると、日本テレビがスタジオジブリの株式を買収できたのも、長年の金曜ロードショーなど放映権の取得や企画展示協力などにたずさわり、スタジオジブリの体質について熟知した間柄であることがあげられる。
ジブリ買収に関しては過去にもおよそ3000億円ドル換算で20億ドルの話しもあった。
だが、関係者の話による日本円で数百億円の金額で買収を許諾できたもの、信頼関係と単純な利益追求によるものではないと考える。
もともと、今回の買収は、ジブリが発行した株式を買い集めたものではなく、株式譲渡、つまりは
株主のスタジオジブリが自身の保有する株を日テレ側に譲渡したということになり、スタジオジブリ自身の許諾がなければ成立しない、買収劇だったことがわかる。
スタジオジブリは今後と「どうなるのか」
現在、上映中の宮崎駿原作「君たちはどう生きるか」
最新作である同作品は、賛意がわかれ興行収入はいまのところ74億円(2023年10月)観客動員数は494万を記録している。
最終興行収入は約100億円と考えられ、これは「千と千尋の神隠し」316億円の約3分の1となる。
そう思うといかんせん失敗感があるが、前作「風立ちぬ」では120億円と近いものがある。
近年のアニメ映画産業は漫画アニメが主軸となり、それらのヒットの陰には原作をすでに読んでいるファンの集客がある。
このまま「スタジオジブリ」として高品質のアニメを作ってくれるのはうれしい。
だが、芸術性ばかりを追求していては、そういった漫画アニメ作品には太刀打ちできていないのが事実だ。
今回の買収劇ただのテコ入れとしてではなく、やはりそこにはスタジオジブリが親会社として経営難によって生み出した要因があるはずだ。
自分はこの買収案が実は業績不振のスタジオジブリにとって良策となっていると思う。