「となりのトトロ」のトトロたちは設定では森の妖怪(オバケ)という形で登場しています。
「となりのトトロ」は、草壁一家が農村の病院で療養中の母の元へ引越し、そのなかでトトロやススワタリ(真っ黒クロスケ)たちと出会いのひと夏を切り取った作品です。
作中の主人公はそのオバケのトトロと言うわけですが、なぜかサツキたち以外、大人たちや近所の子供たちにも見えません。
なぜか、サツキとメイだけに見えるのです。
今回はなぜトトロたちがサツキたちにしか見えないのか、どうして自分たちにだけ見えるのか考察&紹介したいします。
トトロたちは、なぜサツキとメイにしか見えないのか
トトロたちはなぜだかサツキとメイにしか見えません。
カンタのおばあちゃんはオバケや妖怪について最初に離してくれますが、自身は見たことがない様子です。
ですが、サツキたちには、昼でも姿を現します。
暗い2階の部屋ではススワタリが、庭先ではどんぐりを集めるトトロが姿を見せます。
トトロたちが見えない村人
作中でメイは小学校に現れトトロの絵をサツキたちに見せます。
その時はまだサツキはトトロに出会っていなく誰だかわからないのですが、隣にいる女の子も「それってなぁに?」と聞かれます。
また劇中後半で猛スピードで野山を掻ける猫バスの中からサツキたちは道を歩くおばあちゃんたちに気づきますが、反対のおばあちゃんたちは野山が風でなびくことしか見えません。
トトロが見える条件は何?
なぜサツキたちにだけトトロや他のオバケたちが見えるのでしょうか?
つい先月引越してきたサツキたちとちがって、子供のころから住み着いているカンタ達地元の子供でさえ知りません。
メイの場合:オバケを信じている子供にだけ見える
となりのトトロでは作中最初にオバケと遭遇するのはサツキとメイです。
ですが、その時オバケが見えるのはメイだけなんですね。
メイは最初、引越した家の二階を探す際、父親からまっくろくろすけがいるかもしれないと告げられ、サツキもそれに続き、2階へ続く階段を見つけ、そこでメイだけがマックロクロスケを見つけます。
メイはこの後も、庭先でドングリを拾うトトロ、木の幹で昼寝するトトロに出会います。
サツキはこの時もメイと一緒に庭先で遊んでいるのですが、サツキだけ運悪くニアミスしたとも思えないですし、逆にメイだけ何だかトトロたちと縁があるって思うんですよね。
またメイはオバケなどの存在を肯定してるんですが、サツキは暫定肯定みたいな立ち位置なんです。
サツキの場合:トトロに認められた子供にだけ見える
トトロがドングリを拾うのは、食料と森を植樹の役割のためです。
トトロはある意味森の番人と言ったところで、サツキたちは他の子供たちと違って、ドングリの贈り物を受け取っています。
この贈り物を受け取る前にサツキは雨の日トトロに傘をプレゼントしています。
それによりサツキはトトロを見ることが出来るようになったのですが、それ以外にも猫バスも見えるようになります。
トトロに会ってプレゼント交換すると友達になれる
さてサツキとメイがトトロが見えるようになる条件は、私はサツキたちの庭先はトトロの住処の森であること、サツキとメイも両者ともにプレゼントを渡していることです。
トトロは森の番人です。またサツキたちと違ってカンチたち地元の住人は森の中にあまり関心がありません。
サツキたちはその中で、村はずれの森を背にするように建てられた家に住んでいます。
トトロにとっても、サツキたちはご近所さんみたいな存在であり、またサツキたちも森林の大切さに対し理解があることが友達になれた最初の出会いのきっかけにもなったのでしょう。
サツキは上記に記した傘をプレゼントしています。
残されたメイのプレゼントは私は「名前」だと思うんですよね。
メイはトトロと出会った時、名前を尋ねるように人間のお言葉で「トトロ」と教えています。
その後トトロは二人のドングリのお土産を手割ったしていることで、信頼の証になったのでしょう。