ミサトたちのもとから去ることをやめた碇シンジ。
ここからは作品の人気1,2を争う綾波レイが登場しだす。
物静かというよりかむしろ、無反応といった彼女。
いままでのヒロイン像にはない雰囲気は、作中外で多くの支持を集め、エヴァンゲリオンの作品の認知度にも貢献した。
今回は、第一話から全くの出番がなかった彼女と碇シンジとの関係が動きだす。
Aパート
子供を捨てた父親・碇ゲンドウ、そしてその子供の碇シンジ。
エヴァンゲリオン初号機に乗せられるために呼び出されたシンジにとっては、憎い相手でもあり、その反面自分とのつながりがはっきりと存在する唯一の人間が父親である。
作中では冷たい態度をとる碇ゲンドウの意外な表情を見ることができる。
幼いころに離れてしまったため、肉親である父親の姿を追う過程で、父ゲンドウの火傷を見つけ、興味を示すシンジに対し、ネルフの顧問科学者でもある赤城リツコは、「エバヴァンゲリヲンの0号機起動実験で負ったこと」とその起動実験の搭乗員である綾波レイを助けた過程で負ったものと説明を受ける。
自分には冷たい態度を見せる父の姿しかないシンジにとって、ケガを負ってまで助ける綾波レイに興味を示す。
ミサトとリツコの計らいでレイの自宅にIDカードを届けることになったシンジはそこで、マンションの一室で一人、無機質に生きる綾波レイの姿を見る。
父との関係が気になるシンジは綾波に対し「なぜ君はエヴァにのるのか?」と尋ねると「絆」と答え返される。
困惑するシンジに対し綾波レイもまた「お父さんのことが信じられないの?」と聞き返され、思わず「あんな父親信じられない」と答え、レイの怒りをかってしまう。
そして、困惑しているうちに、敵である使徒がまた再来する。
まとめ・綾波レイという新しいミステリアスヒロイン像
これまでのヒロイン像と全く違うキャラクター綾波レイ。
旧来のヒロイン像は活発で明るく自分の気持ちを言葉にすることができるキャラクターをもちいいり、主人公と対話することが役目といったところだ。
だが本作のヒロインである綾波レイは全くしゃべらない。
ショートにまとめた髪と落ち着きはらった表情。
自分の気持ちを語っても、それは碇ゲンドウにだけ。
ミステリアスなヒロイン像は数え切れず存在したが、ここまで無機質で他社を寄せ付けないキャラクターは今までいなかった。
後半にその理由が明らかになるが、その存在は視聴者を虜にした。